『Medical Women in the Japanese Empire: Sources and Critique』(Routledge, 2025)が出版されました。
https://www.routledge.com/Medical-Women-in-the-Japanese-Empire-Sources-and-Critique/Fujimoto-Homei-Nakamura/p/book/9781032744582
本書は、近代日本帝国(1868〜1945)における女性医療専門職の経験を、日・中・韓の一次資料を翻訳して提示する。医師、看護師、助産師、栄養士など多様な職種の女性たちが、教育や職場で直面したさまざまな経験を語る資料を、雑誌、日記、座談会、口述記録などから収集。国家・帝国の枠組みがキャリア形成に与えた影響と、国境を越えた移動や新しい専門職空間の創出が重要なテーマとなっている。
目黒茜助教は、本書の第3章を担当しており、東京女子医学専門学校校長の吉岡彌生に着目し、家庭や地域社会に女性医師の役割を結びつけることで、専門性を守りつつジェンダー秩序に適応しようとした吉岡の戦略を検討。
本書の合評会を開催しますので、あわせてお知らせいたします。
合評会:帝国日本のなかの女医・産婆・看護婦
日時:2025年12月1日(月)15:00〜17:30
会場:大阪産業大学梅田サテライト レクチャールームA(ハイブリッド開催)
登録:https://docs.google.com/forms/d/12fBU42avVlE90o_BEe4O9aWHnbUHLmlHAt_o_x4UAa0/viewform?edit_requested=true
※事前登録制となっております。
合評会では、編者の藤本大士氏(ハイデルベルク大学)と著者の侯海英氏(上海師範大学)、目黒助教が登壇いたします。
書評者に崔誠姫氏(大阪産業大学)、大室恵美氏(お茶の水女子大学博士後期課程)をお迎えし、近代日本および朝鮮における女性医療職の位置づけや社会的役割について多角的に検討します。
オンラインでの参加も可能なので、お気軽にご参加ください。