現在地

人文社会系について

人文社会系長 関根 久雄

筑波大学人文社会系は、約200名の人文学および社会科学諸分野の研究者によって構成される教員組織です。系内には4つの学域と13の教員グループ(*)があり、すべての研究者(教員)はいずれかの学域・教員グループに所属しています。

第4期中期目標期間(2022~2027年度)においては、「超スマート社会を生きる人間・社会研究」を系の統一的課題とし、仮想空間と現実空間を高度に融合させ、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心社会の創造を指向する研究活動を行います。ただしここでいう「人間中心」とは、市場経済の幾何級数的拡大を自明とする人間活動の持続を保証するという意味ではなく、自然環境や生物多様性の尊重を背景にした「将来世代」における持続性という意味を含み、人間が非人間との間で相対化されることを前提にしています。それは、近代を人類による不断の再帰的再構築過程にある時代と位置づけることを前提にして、従来とは異なる近代的人間像・社会像を模索する学的営みの総体であるともいえます。いわば、主体と客体からなる近代的二分法からの脱却です。人文社会系はSociety5.0を人新世の一形態に過ぎぬものとしてそれを乗り越え、人と人以外の多様な存在との対称性のある融合・共生社会を、人文学・社会科学諸分野から構想しうる組織を目指したいと考えています。いわば、Society5.0から6.0へという、人間や人間によって生み出される社会のあり方に関するパラダイム転換を構想することを念頭においた研究活動を、上記の統一的課題(スローガン)に込めています。その達成に近づくために、人文社会系では第4期において、系内各教員グループを単位とした「基盤的研究教育(人文系、社会系、言語系)」と、それらをベースにした教員グループ(あるいは系)横断的な「戦略的研究」を研究課題として設定して研究活動に邁進しています。

*学域と教員グループ

  • 人文学域
    • 哲学・思想教員グループ
    • 歴史・人類学教員グループ
    • 文学教員グループ
    • 現代文化学教員グループ
  • 国際公共政策学域
    • 法学・政治学教員グループ
    • 社会学教員グループ
    • 経済学教員グループ
  • 日本学域
    • 国際日本社会科学教員グループ
    • 国際日本人文科学教員グループ
    • 日本語教育学教員グループ
  • 言語コミュニケーション学域
    • 英語学・英語教育学教員グループ
    • 日本語学・国語教育学教員グループ
    • 言語学・外国語教育学教員グループ